第8回 葛の葉さん(東方手書き作者) コメンタリィ編

と、言うわけでこちらはコメンタリィ編!
『つちぐもとはしひめ』のシリーズを振り返りつつ、作品制作の裏話などのお話を中心にまとめました。作中のネタバレが多分に含まれるので、未視聴のかたはご注意下さい。
なお、作品制作や葛の葉さん自身のことをお聞きした、インタビュゥ編はこちら


【紅】
「地底からやってきたステキ妖怪 土蜘蛛のヤマメさまだ!」
ここは封じられた地底の世界。
ここで暮らす土蜘蛛・黒谷ヤマメは、ある日手下の蜘蛛が拾ってきた天狗の新聞から、
地上全体が赤い霧で覆われる不可解な『異変』が起こっていることを知る。
刺激的な事件を前にいてもたってもいられなくなった彼女は、上司であるさとりの制止も聞かず、
地底に封じられている身の上もどこへやら、橋姫・水橋パルスィと妙な桶を引き連れて、久方ぶりの地上へと顔を出し…。
忌み嫌われた地底の妖怪達の珍道中は、かくして幕を開ける。


──紅編は、のちのシリーズとは違いペイントで描かれていたわけですが…ソフトとかは何ももっていらっしゃらなくて?

葛の葉:持ってなかったですね。手持ちぶさたからのスタートだったので、とりあえずあるもので何か作ろうという感じでしたし。


──後半からはノートに描いた絵をスキャンした物が貼られたりもしていますが。

葛の葉:アレなんなんでしょうね。馬鹿みてえ!! あれ描いて写真に撮って取り込んでいらない部分を消しゴムで消すっていう謎の作業やりましたからね。


──紅編では、ヤマメとパルスィと、あとキスメもすでに登場していますが、勇儀の代わりにキスメがレギュラー入りするのももう決まっていたんでしょうか?

葛の葉:いやどうでしょコレ? レギュラーにするのを決めたのは「外」からですね。最初は桶から顔を見せないキャラとして描こうとしてました。


──ホラーキャラですもんね。

葛の葉:当時の自分によせ!と言ってやりたいです(笑)。いつかリベンジするけどさ!リベンジしないとこれは…。




【外】
「どうしてあんなになるまで放っておいたんです?」
紅霧異変以降、幻想郷で大流行のトレンドとなった決闘ルール
『スペルカード』。
地上から戻ったヤマメ達が持ち帰った情報にも、この弾幕ごっこのルールは持ち込まれ、地底の主であるさとりは万一に備えるべく、
地底の住人達にこの決闘ルールを広めはじめた。
さっそく自分のスペルカードを制作したヤマメとキスメだったが、他人とあまり関わらない嫉妬妖怪であるパルスィはこのことを知らないだろうと思い出し、
へんちくりんな格好をして彼女のもとを訪れる…。


──さて、外編ですが、お空がレギュラー入りするのは決まっていたんでしょうか?

葛の葉:んー、そうなるかなァ。外が終わったときには、師匠弟子(笑)みたいなのをやりたかったんだろうなァと思います。さっきも言ったように強い連中は上に行きにくいってのがあったんですが、じゃあ地霊殿以前の核搭載前のうつほなら弱い枠に入れられるな、と思って。3人じゃ寂しいなっていうのもありましたし。


──お燐を一緒にいれるっていうのはなかったんですか?
葛の葉:なかったですね。なんだろう、思い入れがないのかな?(笑)


──親友同士なのにあまり絡みがないですよねお空とお燐。
葛の葉:なんでしょう。みんな変態だから…あっ!


──言っちゃった(笑)。

葛の葉:ゲフンゲフン、ま、彼女だけ真面目キャラだからですかね(笑)。喰えない感じ。喋り口調もあってかそういうイメージがあるので、ずっとこの方向でいってみようかと。


──外編でスペルカードルールのこもごもが描かれたわけですが。

葛の葉:なんで地底に広まったのかってすごい言われてましたもんね。原作通りに話を進めてる人って、必ずそこでああん!?ってなると思うんですよ(笑)。それをなんとか説明つけたかったんですよね。


──上手い具合に説明をつけていますよね。
葛の葉:でもまァ、自分の動画って、色んなトコロで言い訳や逃げ道を撒き散らしてるような気がするんですよね。伏線っぽく見えるところってあると思うんですけど、基本的に適当に書き殴ったネタをとりあえず描いていって、そういや昔こんなの描いたな、じゃあ使おうか、という感じです。


──後のアイコンなどもそうですが、スペルカードにしてもデザイン性が非常に高いですよね。
葛の葉:外のスペカに言わせてもらえば、地獄の人工太陽のやつは個人的に好きです。本当の太陽は普通で、人工太陽の方は角張ってる、というような。自画自賛乙!




【妖】
「ラヴ・スパイダー(愛の狩人)黒谷ヤマメ!」「ロマンス・クロウ(真実の愛)霊烏路空!」
季節は春。地上で花見をするべく、早めに『バショトリ』なるものをやっておこうとヤマメ達はいつものごとくパルスィを誘いに来た。前回こっぴどく怒られたことからどうせ許可など出るはずもないとふんだパルスィだったが、意外にもさとりからはお咎めなし。いぶかしみながらも、うつほを加えた一行は、意気揚々と地上へと向かう。
だが彼女らを待ち受けていたのは、未だ春が来ていない吹雪の世界だった。
さとりの思惑を勝手に解釈したヤマメ達は、雪も構わず、花見のできる桜を求めて地上を進み始めるが…?


──画力倍増計画ということで、外と妖は間が空くことなく制作されていますよね。
葛の葉:お正月にペンタブを買って、嬉しくてつい。


──ついですか(笑)。このころソフトは?
葛の葉:まだペイントですね。レイヤーとかがないので、まず下書きを薄い灰色で描いて、黒で清書したら範囲選択で下書きと同じ色で塗りつぶすんですよ。それを何回か繰り返して下書きの線を消す、という作業をしていました。


──手間かかってますね…。この話のキッカケは花見の場所取りのために地上に出るってところからなわけですけども。
葛の葉:ですね。この頃はまだOPのでででででででででででででーんもなかったんだ。


──確かに。やはりお空も加わると安定感がありますね。
葛の葉:まあおなじみのメンバーって感じですしね。さっきも話に出ましたけど、お燐はどうも自分の中で真面目キャラなのでこの面子には加わらないんですよね。


──でもなんやかんやで妖編では死体中毒に陥ってますし、花編ではふらふら出て行ってますよね。
葛の葉:あ、そういえばそうですね!


──お燐って脇役ですけどオチ要因になったり地上にいくキッカケになったり、なんだかんだで話のファクターとして役割が大きいですよね。星編でもお燐の報告から宝船探しが始まってますし。
葛の葉:そう言われてみるとそうですね。まーお燐も割と常識人ですけど、つちはしの中で一番マトモなのは勇儀さんですね。マトモすぎて面白くないから出てこないわけですけど(笑)。


──確かに勇儀さんはあんまり登場しませんよね。
葛の葉:一度、勇儀さんが輪っかを飛ばして暴れ回るっていう話を考えたりもしたんですけど。弾幕で輪っかがあるのでそれを武器として使ったら面白そうな気がしたんですが、しかしそうなるシチュエーションが全然思いつかなくて(笑)。


──舌切り雀withシロちゃんの件といい、パルスィはセンスがアレなんですか?
葛の葉:その設定忘れてたなァ…(汗)。ちなみにあれはグリーンアイドモンスターなんですよね。合体して緑色の目がいっぱいある化け物ができあがって、追いかけてくるっていうのがそのスペルカードのイメージだったんです。不細工なバケモンがモンスターな感じがして。今は目隠しをさせちゃってることが多いですけど、これは『九怨』*1っていうゲームの砕牙っていう式神を思い出しながら描いてます。


──ヤマメは障気をジュエルケースから出しますけど、あれの元ネタは『20世紀少年』*2ですか?
葛の葉:『20世紀少年』そんなに読んでないんですよねー。確か、『ぬーべー』*3に、鞄の中に病原菌をいっぱい詰めた男の話があって*4。蓋を開けてみると鼠が全部食べちゃってて良かった良かったっていう話だったんですけど…それが元だったんじゃなかったかな。


──話の中で印象的なのは、ラヴ・スパイダーとロマンス・クロウだと思うんですが。
葛の葉:ラヴ・スパイダーは忘れちゃいましたけど、ロマンス・クロウは昔ボンボンでやってた、SDガンダムフルカラー劇場*5っていう漫画ですね。G3ガンダムが出てきたときに、ロマンス・グレイって言って吹っ飛ばされる話があったんですよ。それを何か知らんけど思い出して。


──この二人の顔は何か元ネタがあるんですか?
葛の葉:え〜と、なんだっけ…絶対に何かあるはずなんですよ。


──コメントでは「サンジの手配書」、とか「久米田顔」とかありますけど…。
葛の葉:似てますけどどっちも違いますね…なんなんだろうこれ…思い出せない。視聴者の皆様からのお答え募集しております(笑)。



【永】
「うるせー!こうなったら幻想郷中の地面ほりかえしてやるよ! そんなことしたら畑の神様として祀られちまうだろバカヤロー!」
地霊殿にあった古臭い本から不老不死の薬の存在を知ったヤマメとキスメ。
地上に返り咲くにはコレが必要ッ!と息巻き、ダウラー(誤用)の血が目覚めたヤマメは地底のあちこちをかたっぱしからダウジングしはじめる。
しかし、掘れども掘れどもガラクタしか見つからず、焦るヤマメはヤケクソついでに地底だけでは飽きたらず幻想郷中を掘り返すと宣言。
勢いに押され上に出てしまった一行だが、地上の世界では、何故かいつまで経っても夜が明けることがなく…?


葛の葉:そういえ永ではヤマメがダウジングとかしてましたね。


──まさかの先取りですよね。

葛の葉:あの当時はナズーリンスクリーンショットだけ公開されていて手に持っているモノはオノかなんかかと言われていたんですが、よもや被るとは…ダウザーじゃなくてダウラーとかいってますけど(笑)。


──永は名言も多いですよね。私たちいわゆるアウトロー的なところあるじゃん?とか。『不純同姓交友法』違反の疑いがある、とか。

葛の葉:リグルとみすちーは災難でしたね(笑)。百合は個人的には大歓迎なんですけど、自分で描くのはちょっと…ってなりますね。地元の友人も動画見てるので…(笑)。


──永変は結局誰ルートで進んでたんでしょうか?

葛の葉:霊夢ですね。途中で恋色マスタースパークの曲が流れますが、あれはボス側の曲として流れているので、魔理沙と戦っている誰か、という感じ。


──途中でお空が札を拾って、何かに気づいたように駆け出すシーンがありますが、あれは何が起こっていたのでしょうか?

葛の葉:退魔の御札に触れたことで痺れてしまって、びっくりして逃げ出したっていう感じですね。


──頭の悪い穴を開けて(笑)。

葛の葉:(笑)。あれは自分の中では元ネタはギンガマン*6ですね。主人公達はどっかのコテージに住んでるんですけど、レッドがピンチのときに味方3人が急いでそこにかけつけるシーンがあったんですよ。で、外出するときに頭の悪い穴を開けて出て行ってたんですね。それが元です。


──永編は綺麗に終わりましたよね。

葛の葉:珍しく(笑)。永夜抄の話を考えるにあたって不老不死をネタにすることはすぐでてきたんですが、本編でパルスィも言ってますけど妖怪に寿命ってあまり関係ないじゃないですか。京極さんの小説を読んでいるとそういうところをやっぱり意識しますし、東方の世界観ではボコボコにされすぎると少々危ないですが、ある程度はやっぱり頑丈だし。ヤマメ達がどうやって不老不死を欲しがるようにしよう、というのはけっこう悩んだところでしたね。で、自分の関係ないところでいうなら、まァ見栄とか(笑)。そういうしょーもない理由をつけるしかなかったですね。


──最終的にはコンペイトウで満足していましたもんね。

葛の葉:結局楽しけりゃなんでもよかったんでしょうね。キスメもそういう性格ですけど。



【花】
「私はすべての儚きものの味方…チェックを幻想郷イチ着こなす伊達女 向日葵の化身! 四季のフラワリングマスク 見 参!!」
地上で異変が起こっているのか、最近幽霊が妙に沸くようになった地底。
みんなが駆除に手を焼く中、これだけ幽霊がいるのだから地上には無数の死体があるはずだと思いこんだお燐は、死体を運びたい衝動を抑えきれず、主の言うことも聞かず地上へと飛び出してしまった。自ら連れ戻そうとするさとりを伝説の罠で抑えつつ、ヤマメたちはお燐のあとを追いかける。
しかしどうやら今回はいろんな連中がそれぞれの事情で動き回っているらしく、ヤマメたちの前に数々の厄介さんたちが立ちはだかり…。


──永の次は花編で、けっこう賑やかなイメージですよね。
葛の葉:元々キャラクターも多い作品ですし、たくさん出せて自分としては大満足。あと幽香はやっぱ好きなキャラクターではありますね。それで…マスクなんですけど。


──はい(笑)。

葛の葉:幽香って原作でも確かに凶暴なセリフはあるんですよね。いじめが日課とか、誰が一番強いのかとか『ドラゴンボール*7みたいなことも言ってますけど(笑)。でも文との会話とかを見てみると、二次で取り上げられてるような完璧Sな性格とはやっぱ違うんじゃないかなーと。なのでドSキャラとは違う方向性でやりたかったっていうのもありますし、やりすぎてしまったというところもありますね(笑)。


──(笑)。まさかの展開でしたよね。

葛の葉:元ネタは先ほどもあげた『学園キノ*8の、サエモド仮面*9なんです。


──ああ、あの!(笑)。変態仮面さんですか!
葛の葉:ガイアネタ*10もあの小説で初めて知りましたね(笑)。


──私は花編ではメディスンが特にお気に入りです。
葛の葉:しかし今思えば花編を一言で表すとマミった*11、ですよね。どいつもこいつも取り付かれたように首を落としているという。これは注意がはいるかもしれんな…。


──メディスン周りは名言多いですよね。
葛の葉:「首を返せ!」は自分でも結構好きですね。


──私は「マイヘッ!」がお気に入りです(笑)。もう登場する機会はないんだろうなぁと思うと寂しいですけど。

葛の葉:そうですね、たぶん鈴蘭畑も焼かれてるんだろうなァ…。


──そこまでですか!?あと「てめーは今日から車椅子だ!」も凄いインパクトあるセリフですよね。初めて見たときはよくこんなキレのあるセリフが出てくるなぁと驚いた記憶が。

葛の葉:言い回しを意識しだしたのは、コメントでその辺を褒められるようになってからですね…なので下手なこと描けないなァと今ではプレッシャーです(笑)。みんないつまで着いてきてくれるかなァといっぱいおっぱいで。


──おっぱいで(笑)。

葛の葉:おっぱいと言えば原作では少女っていう設定ですし、自分もあんまり豊かな表現ができないっていうのもありますけど、あんまり大きい…いや、いいかこの話は(笑)。


──今のは絶対記事に起こしますからねっ。
葛の葉:ヒイイ。


──動画でもたびたびでるのが、「ピンチをチャンスに変える技能評価試験」という謎の試験ですが。
葛の葉:これはですね、動画にはあんまり出さないんですけどレスリングシリーズ結構好きなんですよ。で、それに「すべてはチャンスだで!」っていう空耳があって。ピンチがチャンスだと、ちょうど最近私がとった技能試験とイニシャルがおんなじだったのでつい…。


──花編では個人的にピカイチだと思うのは「荼毘に付しましょう」ですね。あのシーンで何を言うのかと思ったら、あれはなかなか出てこないと思います(笑)。

葛の葉:ダウラーの件でもそうですけど、普段使わない言葉なのでここで使っていい言葉なのか結構調べましたね(笑)。


──あとはフラワーソーサー。
葛の葉:フラワリングマスクの必殺技は色々考えたんですけどね(笑)。あれの出番がないからもう出す機会がない。ダウンした相手の喉を踏みつぶすフラワーギロチンとか。


──恐ろしすぎますね…。
葛の葉:花びらを固めた分身をつくるフラワーシャドウとか。「これぞ分身殺法フラワーシャドウ…!」っていう感じで。フラワリングマスクは結構色んな人に好かれていて恐縮だったり疑問だったりですね。フラワリングマスクが告白するだけ、とかもそうですし、MUGENで八頭身幽香を制作されているかたが、あいつverのドット絵を描かれていたりして。


──おお、それはもう葛の葉さん監修のもと、完全版フラワリングマスクを制作して貰うしか…。
葛の葉:(笑)。とは言え動画制作者の知り合いの人ってなかなかいないからなー。自分から他の制作者の人に接触するのがなかなかできなくて…。でもスティッカムとかしてると入室してもらえるとやっぱり嬉しいし、コメントも励みになりますね。


──花編ではキャラ一人一人のアイコンも出ましたよね。

葛の葉:あれは一つ一つ言わせて貰うと。

ヤマメは、蜘蛛の巣と鼠なんですが、手元の妖怪図鑑に描かれている鉄鼠という妖怪をモデルに描いてますね。病原菌を運ぶ、というのが鼠っぽいので。蜘蛛の巣に蝶々が引っかかっているというのも考えたんですが、蜘蛛と病原菌を操る、というのを表すのにこういう感じで。

パルスィさんは、丑の刻参りの「丑」に、花咲爺さんの桜、とこれはそのまんまの絵ですね。

キスメもそのまんまですね。火の玉から桶がぶら下がっている。

お燐ちゃんは、大神*12というゲームに登場する壁神様という猫の神様を元にしてます。本当は立てかけてある屏風に猫が、みたいな感じなんですが。あれに、車に絡まる炎のしっぽ、という風に付け足してます。

お空のヤタガラスは、当時はまっていた戦国無双*13に出てくる雑賀孫市*14のマークを元にしてます。よくよく考えるとこの頃はヤタガラスじゃないことに後で気づいたので、投稿コメントにも逃げ道作ってますね(笑)。


──このアイコンは花編でしか使いませんでしたよね。

葛の葉:そうですね。飽きちゃったのかな。


──えぇ、せっかく良いデザインですのに…。

葛の葉:んーちょっと使わないかなもう。使う機会がないですね。でもこういうのを考えるのは面白いですね。あ、そういえば地味なんですけど勇儀のマークも出してるんですよ。


──そうなんですか!?

葛の葉:風編で、地上に出ようとするのを注意しにくるじゃないですか。埋められますけど(笑)。あのときの背景にちょこっとあります。☆の周りに怪力乱神の文字をいれて、でもカドがひとつ余ったので鬼の象徴の鎖を付けました。こういうアイコン以外にも、こいつを漢字一文字で表すならーとか。地上に出るときはそれぞれの漢字を背負わせたコートを着せるか、みたいなことを考えたりしてたんですけど。病気をこじらせたみたいなのでやめました(笑)。


【風】
『て!こいつら“土蜘蛛”と“橋姫”じゃないの! なんでコイツラ地上に上がってきてんの!?』
秋に差しかかってきたにも関わらず、食料の蓄えが不足してきた地霊殿
食糧難のそもそもの原因であるヤマメに責任を取らせることも含め、さとりの正式な命令のもとお馴染みの面々は食料を求め地上探索に乗り出した。
しかし自分達の暴れ回っていた時代とは異なり、人間を襲って奪い取る、ということもどうやらやりにくくなっているらしいご時分のよう。
そんな折り、人間達の世間話を盗み聞きしたヤマメは、豊穣の神を襲って食い物をせしめることを思いつき…?


──さて風編ですけども。
葛の葉:風神録は本格的に東方に入ったきっかけの作品なんですよね。初めて見たのは妖々夢だったんですけど、まだシューティングゲームもよくわかってなかった頃だったので、へーこういうのあるの?っていうそこまででもない感じだったんですよ。で、友人に薦められて買ったのが当時最新作のこれで、そして更に直接のキッカケだったのが、楽曲の「稲田姫様に叱られるから」だったんです。一面ボス曲ですでにこんなかっこいいの!?ってびっくりして。そこから東方にはまりましたねー。だから風神録もシリーズで一番好きです。全体の雰囲気もそうですし、スペルカード時の背景、あれが本当に好きです。だから風編ではこの画面を参考にしながら背景を描いたりしてましたね。


──そういえば風編はOPも稲田姫様のときがありましたね。
葛の葉:曲も使いまくりましたね。BGMで私が参考にしたいのはタモリ倶楽部*15ですね。ちょっとした語呂合わせで持ってくるじゃないですか。53番の話で広瀬香美を持ってきたりとか。こう(5)み(3)で53なのか〜っていう感じ。タモリ倶楽部の楽しみってそういうところもあるんですよね。最終的にはあんな風になりたいです。


──静葉さんがちょっと変な人でですね。
葛の葉:言われて気づきましたけど基本的に姉が変なんですよね。三姉妹といい。


──確かにそういうジンクスが…あれ、さとり様…?
葛の葉:さとり様は変態じゃないよ!


──変と言えば、早苗さんもナチュラルにおかしいですよね。
葛の葉:すさまじいですよね、うざさが。


──バッヂに名前つけてるし。
葛の葉:それはもて王ネタですね(笑)。


──にとりはあまり出番無かったですね。
葛の葉:地霊のサポートキャラですからね。地編で顔会わせるわけですからここで出逢ってるとまずいかなと思いまして。結局霊夢ストーリーで行ったので関係ないっちゃないんですけど、本編の会話を見ていると初対面っぽかったのでそこは合わせておこうかなと。


──毎度のチーム名ですが、今回はデンジャラスビューティー*16と。
葛の葉:あれは映画のタイトルですね。あるいは、クローズ*17の中にパルコ&デンジャラースっていうのがあって、それを元にヤマメ&デンジャラースというのも考えていて。どっちにするか悩んだあげく、こっちになりました。


──焼けた栗をあげるっていうのは妖怪さとりの故事から来てるんですね。
葛の葉:あれもちゃんと合ってるのか最初不安でしたね。木の実、ってあったんで栗で間違いないよな…?と思いつつ。


──この辺から顕著ですけど、たまに懐メロがはいるのは?
葛の葉:タモリ倶楽部もそうなんですけど、音源として使うのに母が持っているCDが多いんですよね(笑)。


──なるほど、手元にある楽曲がそういうのが多いと。
葛の葉:ピンクレディーとか五木ひろしとかそうですよね。あとは、風編でやたら歌謡曲使ってるのはオトナ帝国の逆襲の影響もあると思います。


──地上で暴れ回ってたっていう話はヤマメだけじゃなくてパルスィも含まれてるんですか?
葛の葉:どうなんでしょう。時期的に土蜘蛛と橋姫のエピソードって近いんですっけ? まァ私の中では地底に入ってから二人は出逢ったんじゃないかなと思っています。たぶん地上にいるときもお互い真っ当な商売はしていなかったでしょうし、二人ともそれぞれ評判は良くなかったんじゃないかと(笑)。


──お互い別ルートで有名だったわけですね…そして本編に先駆けて、小傘先生も初登場。この後もオマケとかで優遇されてますよね。
葛の葉:これもさっき言った京極夏彦の多々良勝五郎大先生*18が元です。多々良、で検索すると最初に出てきたのがこの人だったので、これは誰かがネタでやるだろうなァと思っていたんですけど…なかなか見つからなかったのでじゃあ自分でやろうかな、と。


──なるほど。
葛の葉:これは今後の話になるんですけど、多々良先生には沼上っていう相棒がいるんですけど、多々良先生は彼の名前を呼ぶのに詰まると、よく「ぬ」って呼ぶんですよ。で、これはぬえと絡ませられるかなーというのを最近考えたりしてます。EXコンビですな。ぬ!


【地】
『馬鹿ですから』
スペルカードルールも大分普及した地底。勇儀を相手に弾幕ごっこの練習を終え、いつも通りパルスィの家でしっちゃかめっちゃかしていたヤマメ達の元に、お燐が姿を現す。
なんでも、このところ姿を見せないうつほが、神の力を手に入れたとのこと。しかしその身には過ぎた強大な力だったがためか暴走、地上を焼き尽くすという大それた野望を抱きはじめていると言う。
ヤマメたちの制止も聞かず、強力な熱量をほしいままにするうつほ。
力ずくでも止めようと、お馴染みの面々が戦いに備える中、封じられた地の底に、ついにあの巫女が現れる……!


──地編は今までと違ってシリアスな展開が目立ちましたね。
葛の葉:普段は話してるだけなので全体像を描くことが少ないんですけど、地編はバトルが多かったので色んな角度から描くことが多かったですね。けっこうタフな難易度でした…。地霊殿編は悪い病気をこじらせた感じなので、あんまり言えることがないんですよね(笑)。苦労したところだと、さとり戦はどうやればいいのか悩みましたね。すっごい難しかったですね…心が読めるっていう能力をどうやって負かすか、とか。あと、さっきも言いましたけど、地編では原作通りに進めようと思っていたので、ヤマメのセリフどうしよーとなっちゃいましたね。


──お祭り発言ですね。いつものタワゴトの一つと解釈するのはすごく上手い昇華の仕方だと思いました(笑)。
葛の葉:あげくに風編あたりから自分の神社がどうしたこうしたって言ってますからね。


──ああ、あのときから伏線が張ってあったんですね!…しかし、ヤマメやパルスィがかっこよかったです。ヤマメの師匠っぷりが良かったですねえ。
葛の葉:ちゃんとしてましたね。頼むからちゃんとして!! ヤマメにはたまにはこういうことも言わせたいなァという感じでした。


──ヤマメの発言で「私の足が4倍ある頃だったら憤死してるぞ!」っていうのがありますけど、昔はそうだったんですか?
葛の葉:そうだった…のかな? あの頃パワーですね。その付近に見てたアニメにケロロ軍曹*19があってて、「あの頃のパワーが、懐かしいでありまするなぁ」みたいなセリフがあったんですけど。その「あの頃パワー」っていう響きがなんか好きで(笑)。あの頃はもっと妖怪妖怪して、暴れ回ってたんじゃないかな、という。本人の妄想の可能性もありますけど。本人の妄想っぽく思うようになったのもちょっと嫌ですけど(笑)。


──(笑)。
葛の葉:よく、足が六本手が二本っていう絵をお見かけするんですけど、私が考えたのは、腰紐があるじゃないですか。あれがほどけて足になって、そして腕が真ん中から二つに割れる、っていうのを考えてたんです。なんか寄生獣*20みたいですけど。


──寄生獣いいですね。最近全巻読みました。
葛の葉:「これが死か……」やっつけるときのセリフ「だがそれも もはや!」っていうのがすごくかっこよかったです。で、まあ腕が二つに裂けるのはやりすぎだと思うんで考えてるだけってことで(笑)。あと、地のときにツッコまれた複眼のことなんですけど、私も蜘蛛が単眼しかもっていないのはわかってはいたんですけど、眼を8個描くのも…うーむ、と思いまして。で逃げ道として、顔の中を八つの眼球が移動し続けている、という描写にしようとしてあんな感じに。だから眼が三つのところもあれば一つのところもあるというふうに想って頂けると。そういうのもかっこいいかなァと思って(笑)。まあでも、あの頃パワーは公開する機会はないと思いますね。


──あと気になるところとしては、パルスィの装飾が、エピソードを重ねる事にちょいちょい変わっているというところでしょうか。
葛の葉:ああ〜はいはい。


──地編でフルコンプになるという。
葛の葉:最初は単に描くのが面倒くさかったので簡単に描いていたんですが、地ではあの格好にしなければならないので、回を重ねるたびに段々衣装を増やしていくしかなかったんですよね(笑)。


──この地編でも勇儀姐さんはヤマメにやられてる場面が多いですけど、これはヤマメのほうが強いってことなんですか?
葛の葉:いや、結局のところヤマメは自分の中ではそんなに強くないので、結局相手が怒ってないだけなんですよね。勇儀が怒るってイメージがあんまりないんです。お遊びでスペルカードごっこをやってたときも…スペルカードごっこ? 鬼ごっこごっこみたいな?(笑) まぁスペカをやっていたときはヤマメ結局負けてますしね。ついでにレバーのくだりで、上に参りまーす!って言って角をガクガクするギャグが入れるつもりだったんですけど、切ったのでちょっとわかりにくくなってますね。


──地編のラストでそれぞれのキャラクターに対するライナーノーツが語られましたが。
葛の葉:最後に最終回っぽいそれっぽいことを言ってみたかったんですけど、最後に聖輦船を飛ばしましたし、あんま意味なかったですね。


【星】
『人の物を盗ったら泥棒だと教えておけ あと金目の物を置いていけ』
お空の一件により封印の約束もゆるくなり、地底と地上との交流も本格的に始まったある日。
博麗神社で宝船の噂を耳にしたお燐は、暇を持て余すヤマメ達にさっそく報告。稚拙な話題に呆れるパルスィをよそに、すっかり宝探しのノリになったヤマメは、いつもの面子を引き連れて地上へ向かう。
まだ雪も残る、薄ら寒い地上。そこで出逢った船の関係者らしき妖怪鼠を追いかけて、一行はあっさり空を飛ぶ船の中へと潜入するが…?


葛の葉:そういえば、命蓮寺はあのままなんですかね?個人的には、船でいてほしいんですけど。


──いざというときは船に再トランスフォームして飛行したりとかできそうですけどね。星編は個人的には星とナズーリンの関係がいいなあと思いました。星は真面目な感じですけど、ナズーリンは仕事はできるけどやさぐれている感じが。敬語も腹に一物もっている喋り方ですよね。
葛の葉:これは、京極夏彦の小説で刑事がよく使う喋り方なんですよね。〜ですがね、とか。


──ああ、なるほど確かに。心からの敬語じゃない感じですね。
葛の葉:星の5の星ちゃんの絵は泣きそうなのを堪えているという顔にしたかったんですけど、難しかったですね。悪そうな顔だなというコメントもありましたし。ほっぺを紅くすればそれっぽく見えるかなぁと思ったんですが…うーん。そういう顔ばっか描いているから仕方ないな。お腹のわっかもよく忘れるし!背中の輪っかは三月精では腕に巻き付いているようになっていますよね。


──命蓮寺のメンバーは誰もキャラが強いですね。ムラサが放ったパラシュートは船員だからってことでしょうか?
葛の葉:これも『海皇記』ネタなんですが、シーアンカーっていうものですね。本来の使い方としては嵐のときに海に流して船を安定させる凧みたいな役割をするらしいんですけど。アンカーもそうですが、ムラサの身体に小さいモノが装備してあって、身につけているモノが武器になるのがカッコイイかなぁと思ってやっちまいましたね。


──なるほど。
葛の葉:この辺のシーンは配信しながら描いていたのでPCが重くって、だいぶ線がガタガタになってますねェ。筆がー!って言いながら描いてたので(笑)。キスメが降りてくる前、うつほが水でばちゃばちゃされているときのシーン、この辺は特にボコボコしてますね。ゆっくり描かないと線がワープしてたりしました。


──ムラサは後半の展開のせいかかなり目立ちますよね〜。
葛の葉:女泣き!?はちょっと伝わるか怪しい気がしますね。スクライドなんですけど。あと、船長のキャラがお空と闘ってるときとちょっと違う気もしますが…まあそんなもんだ!こんなもんだ!


──以前から登場していたぬえも本格的に話に絡んで…見所多いですよね。
葛の葉:羽根にアイス塗りたくるシーンですか?


──あれもそうですね。そんな方法があったのか!と目から鱗でした。へへへ。
葛の葉:最初はぬえの恥ずかしい顔を描くのが目的だったんですけど、描き終わってみると塗りたくってるヤマメの顔のほうがしっくり来て(笑)。その後も一輪とかにもその顔使ってます。一輪は現代風とかよく言われてましたねそういえば。


──ぬえはエロキャラということで…。
葛の葉:異論は認めない! あ、そういえば大したことではないんですけども。


──お、裏話的なものが?
葛の葉:星蓮船が出る前、京極さんの次回作が『鵺の碑』というタイトルらしいということを知ったんですよ。だったら次の東方新作には鵺とか出るんじゃねーの?とか冗談半分に思ってたら、当たりまして(笑)。


──なるほど(笑)。
葛の葉:友人からは、「出る前に投稿者コメントにこのこと書いておけば『予言者SUGEEEEE』とか言われたのに!」とか言われたりしたものですが(笑)。まぁ昔の話です(笑)。


──ああ、それで初登場の時、ぬえは石碑作ってたんですね!
葛の葉:そうですね(笑)。しかし、頭に板きれをずっと乗せてるのが面白いかなと思って描いたんですけど、そうでもなかったですかね…。


──いや、私は面白かったです(笑)。なんでこの娘はずっと頭にのっけてるんだろうと…。ただヤマメさんの行動がエキセントリックすぎて。
葛の葉:あーそっちにもっていかれたかー。


──セクシーシーンもありましたしね。ヤマメさんにはけっこう胸があるように見えるんですが。
葛の葉:自分がちゃんと描き方わかってないだけです(笑)。キスメはぺったんことして、ヤマメはパルスィと同じくらいかなと思っていたのですが、ごわごわした服描いているうちになんかこんな感じになっちゃって…たぶんパルスィもこれくらい大きくなってると思いますよ。


──いいんじゃないでしょうか。
葛の葉:なんちゅーのかなー…ほどほどです、ほどほど!


──今回はキスメさんとおくうのあまり今まで無かった二人組での行動もあって新鮮でしたね。キスメさんの交渉術だったり活躍してましたし。
葛の葉:あれちょっと恥ずかしい。直後に磯臭いをいれて恥ずかしさをごまかしてますから。別に恥ずかしくないんだよと。


──桶に飾ってあった絵はなんなんですか?
葛の葉:あれはこーへーさん*21とお話してるときに、次の動画で桶の中にいれたいものあります?って訊いたら「レミリアの帽子」って言われて(笑)。でマネして描いたモノをそのまま使ってます。


──コラボみたいな感じだったんですね。
葛の葉:コラボっていうのかなァアレ。


──その桶も途中で半壊して…でも効果音をついつい付けてしまうと言う。
葛の葉:ここの「おお見よ!」のセリフはドグラマグラっぽい感じしますね。これはわざと描いてますね、さすがに間違っていたら気づきます(笑)。


──魔界の住人は耳が尖ってるんですか?
葛の葉:尖ってません?


──いや、私魔界の住人が知り合いにいないので…。
葛の葉:まぁマモノですよマモノ!なんでも魔つけときゃいいよ!


──パルスィと被ってますよね。
葛の葉:まぁパルスィも魔の物ですしね…あっ今思いついた!「お前も耳が尖ってるから魔の物だよな」みたいなセリフ。使えば良かった…!


──「耳尖ってるとかマジ引くよな〜」とか目に浮かびますね(笑)。そう言えば、星の5と終の甲を見比べると、パルスィとヤマメが相手を罵るシーンが同じような構図で描かれていて、おお対比になってる!と感動しました。
葛の葉:特に意識しました。むふふと言いながら描いてました。


──さて、星編で最も強烈だったのは聖さんだと思いますが…
葛の葉:聖好きなんですよ。白蓮の黒い上着の端から出てる黒いぴろっとしたやつが特に(笑)。白蓮の技は全部マスターガンダムっぽいのでガンガン攻めてますね。関係ないですけど、以前マスターグレード*22じゃないマスターガンダム*23を持ってたんですけど、マントの付け根から折れてしまって…マントはああいうプラモにはウィークポイントですね…。


──先ほどもでた文字を背負わせるというアレですけど、聖さんの背中のマントに文字がありますね。
葛の葉:やっちゃいましたね(笑)。曲が『感情の摩天楼』だから「喜怒哀楽」、でステージ名が『八苦を滅した尼公』ってことだったので、八苦は多すぎて入らないから四苦を持ってきて。それを組み合わせた文字を背負わせましたね。


──『生喜』『老怒』『病哀』『死楽』でしたか。あてはめかたがかっこいいですよね!
葛の葉:老と怒は結構強引ですけどね。


──結局聖の座っていた椅子はなんなんですか?
葛の葉:ぽんと思いついたのを入れただけですね。言われてみるとマリオRPG*24のアレとかにも似てるんですけど。椅子に座っている絵って難しいですよね。うわあーって頭掻きむしりましたもん。目の前に美少女が現れて椅子に座ってくれないかな…。


──椅子に座ってくれるだけでいいのにですね(遠い目)……閑話休題、あのヤマメさんをたじたじさせるほどの人ですし、星編がどんなオチになるのか楽しみです。

ばんがいへんとじかいさく


──つちはし以外の動画として『私の右手は制御棒』っていうのもありますね。ここですでにヤタ様も登場しているという。
葛の葉:元ネタは。『GODHAND』*25ですね。むしゃくしゃしてやりました。以前やりかったゲームなんですけど結局買って無くて…原作やってねえのかよ!って言われそうですけど。


──正式ナンバリング以外のものは作られないんですか?
葛の葉:萃夢想とか緋想天とかやらないんですか?ってよく聞かれるんですけど、私の技量では無理ですね。特に萃夢想は話全然思いつかないんですよ。緋想天はまだ地震が関係あるので出来そうなんですけど、萃香が人を集めるっていう話の萃夢想は思いつかないです。萃夢想の皮を被った何かになりそうです。いや、今もそうかもしれないけど。もし緋想天をやるにしても、天子はでないですね。


──そうか…かわいそうに…
葛の葉:衣玖さんはでる可能性ありますね。イックサーン。この呼び方いいですね。一輪を、イッチリーンって呼ぶのもなんか良いですね。…本当自分で思うけど何言ってるんだ私は。


──(笑)。それは普段の呼び方のデフォなんですか?
葛の葉:まぁ普段一輪を口に出して言う機会なんてそうないんですけど、なんかイッチリーンって言ってしまいますね。イッチリーン。あとさなえぽん


──さなえぽん!? それは早苗さんのことなんですよね。ぽんどこから来たんですか?
葛の葉:わかんないです。頭悪そうな感じで良いかなァと(笑)。結局やってないですけど、もし緋想天編をやったら、と思ってネタを考えてるときに、衣玖さんが自分の技に全て自分の名前を頭につけて、天子に諭させるというネタを考えてました。「自分の名前を技につけるのはとても恥ずかしいことなのよ…」と。ダブル永江コルダーとか。



──さて、と言うことは次回作は何編になるんでしょう?
葛の葉:次は…ダブルスポイラー編ですね。


──おお、これはちょっと予想外ですね。今までと毛色の違う話になりそうで楽しみです。
葛の葉:げんきゅーさんの持ちキャラ出ますしね。


──ああはい、はたてが(笑)。どんなキャラになるのか楽しみです。
葛の葉:大丈夫。……大丈夫。


──何が大丈夫なんですか。ねぇ何が大丈夫なんですか!?
葛の葉:いや、本当に大丈夫ですよ(笑)。生意気キャラになると思いますね。


──期待しております!





(2011年4月18日、6月2日収録)
(文責・げんきゅー)

*1:PS2用アクションゲーム。販売はフロム・ソフトウェア。舞台は平安時代。ふたつに分かれたシナリオで異なる陰陽師を操作しながら、魑魅魍魎の蔓延る屋敷を、式神の力を使いながら探索していくホラーアクションゲーム。メインビジュアルは画家の智内兄助氏が担当している

*2:漫画作品。作者は浦沢直樹。1970年代、子供達が秘密基地でこっそり作った、他愛もない本『よげんのしょ』。時は流れ、その『よげんの書』の内容になぞらえ、世界を終わりへと導こうとする謎の男『ともだち』と、『よげんの書』を記した、ケンヂ率いるかつての子供達の数十年に及ぶ戦いを描く、本格科学冒険漫画。講談社漫画賞文化庁メディア芸術祭など各賞で受賞をしているほか、三部構成で劇場映画化もなされた

*3:漫画作品。作者は真倉翔岡野剛。鬼の手を持つ小学校教師・鵺野鳴介とその生徒達が、学校や街に蔓延る幽霊・妖怪と時に戦い、時に交流するホラー学園コメディ。基本的に短いエピソードが連なるオムニバス作品であり、バラエティに富んだ様々な方向性のストーリーを内包している。女性キャラのエロさも見所の一つ!

*4:と、言うことだったが、後で単行本を確認するとどうやら記憶違いだったそう

*5:漫画作品。作者はあずま勇輝。ちみっちゃいガンダム達が多くの騒動を繰り広げるドタバタギャグ漫画。コミックボンボンで長きにわたり連載された人気作。ちなみにSDガンダムフルカラー、というシリーズの漫画化であり、漫画本編は特にフルカラーなわけではない。

*6:特撮ドラマ。戦隊シリーズの22作目。惑星を食い荒らす宇宙海賊に立ち向かうべく、アースの力を手にした5人の戦士・ギンガマンの戦いを描く

*7:漫画作品。作者は鳥山明。7つすべて集めるとどんな願いも叶えてくれる不思議な玉・ドラゴンボールを巡り、孫悟空とその仲間達が繰り広げる冒険を描く。ジャンプの三本柱である努力・友情・勝利を真正面から掲げる、少年漫画の王道的作品であり、連載から長い時間が経過した今も、世界中にファンを持つ、知らぬ人はいない超人気漫画である

*8:ライトノベル作品。作者は時雨沢恵一。どこにでもいる普通の女の子・木乃が、学園に頻繁に現れる魔物を倒すべく、謎の美少女ガンファイター・キノに変身して戦いを繰り広げるコメディ小説。登場するキャラクターはすべて筆者の代表作である『キノの旅』からの客演であり、いわゆるセルフパロディ作品となっている

*9:学園キノ』の登場人物。学園の物静かな貴公子・静が変身した姿で、白制服に白マント、仮面をつけた頭には犬耳に林檎をのせているハイテンションな変態剣士。元のキャラクター・シズの性格とはあまりにもギャップのあるその崩壊っぷりから、作者曰く結構な数のファンから怒られたとの話で、本シリーズが「キノの旅のファンは絶対に読んではいけない」なる前置きを置いている元凶でもある

*10:ガイアが俺にもっと輝けと囁いている。ファッション雑誌『メンズナックル』の代表的なキャッチコピー。これを含め、同誌のコピーはたぐいまれなセンスによるものばかりで、ネット上でもよく取り上げられる

*11:用語。出典はTVアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』。同作の3話において、主人公達の先輩的存在であった魔法少女の一人・巴マミが、『お菓子の魔女』によって首を食いちぎられ惨死した衝撃的なシーンを受けて、ネット上の視聴者達が作り上げた造語。要するに、首がなくなった状態のこと。

*12:PS2、Wii用アクションゲーム。販売はカプコン。古代日本の神話を主題にしたゲームであり、日本画を再現したような独特の美しいグラフィックが特徴。100年の封印から目覚めたヤマタノオロチを再び倒すべく、白狼のアマテラスと、妖精イッスンを筆しらべという独特のアクションで導いていく。文化庁メディア芸術祭ほか、多くの賞で高い評価を得ており、多くのユーザーに愛されている人気作品

*13:アクションゲーム。販売はコーエー。『真・三國無双』のゲームシステムを用いて、日本の戦国時代を舞台に、個性豊かな戦国武将達で戦いを挑むアクションゲーム。無双シリーズ特有のド派手な戦闘と、大胆にアレンジされた武将・ストーリーなどで多くのファンを獲得している

*14:石山合戦において、雑賀衆を率いて本願寺へ入り織田信長と戦闘を繰り広げた人物。正体不明の人物であり、その正体がいったい誰であったのかは現在でも諸説分かれている。戦国無双では女性を見境なく口説く、女たらしの風来坊というキャラクター

*15:テレビ番組。放送はテレビ朝日。元祖脱力系番組をコンセプトとして掲げており、放送から30年近くが経過した今でも、変わらない適当さとゆるさをそのままに放送が続けられている長寿番組。空耳アワーなど、この番組から浸透した文化も多い

*16:映画作品。監督はドナルド・ペトリ。男勝りなFBI捜査官グレイシーが、ミス・アメリカ候補の一人として潜入し、連続爆弾魔の野望を阻止するべく活躍するポリス・コメディ

*17:漫画作品。作者は高橋ヒロシ。圏内随一の不良高校・鈴蘭男子高校に集う様々な不良達と拳を交え、友情を育んでいく一匹狼・坊屋春道を軸に、不良少年=CROWSたちの荒くれた青春を描く不良漫画。いくつかの外伝漫画も存在するほか、『クローズZERO』のタイトルで、本作の前日談を描いた劇場版も制作された

*18:京極夏彦の小説『百鬼夜行シリーズ』の登場人物。民俗学者。『妖怪シリーズ』の主人公・中禅寺秋彦の友人でもあり、『今昔続百鬼──雲 多々良先生行状記』では、相棒の沼上と共に主役を務めた。モデルは京極氏の友人でもある民俗学者・多田克己氏

*19:漫画作品。作者は吉崎観音。地球から遠く離れた惑星・ケロン星からやってきたカエルソックリのケロロ軍曹をはじめとする宇宙人達と、地球人の姉弟日向夏美と冬樹らの交流を描いたドタバタコメディ。古今東西の様々な小ネタやパロディ(そしてお色気)が織り込まれており、漫画自体はどちらかというと青年〜大人に向けた作品だったが、後に子供向け作品としてアニメなどのメディアミックスも展開された

*20:漫画作品。作者は岩明均。ある日突如地球に現れた寄生生物・パラサイト。種としての本能として人間を喰い殺そうとする彼らと、彼らを警戒する人間達。両者の間で翻弄されることになる主人公・泉 新一と、彼の右腕に寄生したパラサイト・ミギー、二人の数奇な運命を描く。

*21:東方手書き作者。代表作に『吸血鬼咲夜』『紅魔館の一日を描いてみバイブた』など。シモネタ上等カオス上等いわゆる東方上級者向け、超級者向け動画を主に制作。サイトでは一枚絵も精力的に制作しており、極彩色の色遣いや幾何学的なデザイン模様を配した独特の画風を持つ。なまじ画力が高いが故に「画力はあるが理性のないうp主」というタグがつけられることも

*22:バンダイが発売してるガンダムプラモデルのブランドの一つ。1/100サイズというやや大きめのサイズ設定がされており、それ故に各部の意匠やギミックもより実際の機体と近いイメージで再現されている

*23:ガンダムの機体の一つ。機動武闘伝Gガンダムに登場し、東方不敗マスター・アジアが搭乗する。デビルガンダム細胞によって構成されているが、東方不敗の超人的な精神力によって自己進化をとげることなく、彼のコントロール下において主人公ドモン達に幾度も戦いを挑んだ

*24:任天堂スクウェアによる共同制作ゲーム。いつも通りピーチを助けにクッパに戦いを挑むマリオ。しかし戦いの最中、クッパ城を占拠しキノコ王国を支配しようとする第3の勢力・カジオー軍団が彼らに立ちはだかり…。マリオシリーズ初のRPGであり、本家のマリオシリーズとはまた違う独特の世界観で今でも多くの人に愛されている。直径のシリーズではないものの、後のRPG系統として、ペーパーマリオシリーズ、マリオ&ルイージRPGシリーズがあげられる

*25:アクションゲーム。販売はカプコン。魔王サタンを倒した伝説の腕・ゴッドハンドを文字通り手にした主人公・ジーンと神の力を狙う悪魔達の戦いを描く。